いつまでもダメージのないキレイな髪でいたい!! 大丈夫です。適切な施術とケアでダメージを最小限に抑えれば、キレイな状態でいつまでもオシャレが楽しめます。
物理的な原因による毛髪の損傷
毛髪を損傷する物理的な要因として、
①摩擦 ②乾燥 ③海、プールの水分 ④紫外線 ⑤熱
などがあります。
①摩擦
毛髪は濡れるとキューティクルが浮き、開きます。そのためこの状態でブラッシングをしたり濡れたまま寝たりすると、摩擦によりキューティクルが剥がれ落ち、ツヤがなくなり、指どおりが悪くなります。
→ブラッシングをするときは乾いた状態で行うこと、ブラッシングの回数を減らしたり、ブローローションやオイルトリートメントを使うことでダメージを抑えることができます。
②乾燥
過度のドライヤーなどはキューティクルを浮かせ、内部の水分を蒸発させるためキューティクルが剥がれやすくなります。
→ドライヤーは毛髪から20cm離して1か所に長く当てないように。また、熱の当てすぎは禁物です。
③海、プール
塩が付着すると毛髪内部の水分が塩に吸収されます。特に海水やプールの水は弱アルカリのため膨張してキューティクルが開いた髪は紫外線に無防備になり、水分はどんどん失われます。
→泳いだ後はシャワーで塩素を丁寧に洗いましょう。pHを弱酸性に戻してくれるシャンプーも効果的です。
④紫外線
紫外線により毛髪のたんぱく質が硬くなり(硬化)、強度の低下や切れ毛、枝毛が頻発します。
→ヘア用の紫外線防止スプレーやトリートメントで予防対策しましょう。
▲ミルクトリートメント、オイルトリートメントなど。髪質や用途により選択肢はいろいろ。
⑤熱
毛髪は温度が高温になるほど損傷が大きくなり、温度が低めでも加熱時間が長くなるほど損傷が大きくなるというデータがあります。
→ヘアアイロンは120℃~140℃の範囲で使用することが理想ですが、これでは満足できる仕上がりにはなりにくいです。目指すは160℃で3秒以内。この条件をクリアできればダメージも少なく、仕上がりも理想的に。ぜひ挑戦してみてください!
科学的原因による毛髪の損傷
パーマやカラーは日常的に行われるようになってきています。
特にパーマは科学的な処理によって毛皮質にある「ケラチン繊維」の構造を変化させることでカールをつけたり、まっすぐに伸ばしたりする方法なので、毛髪の強度や弾力性を失わせ、ダメージ毛となります。
❶パーマ
パーマの目的は毛髪の毛皮質に作用し、化学変化を起こして直毛をウェーブにしたり、くせ毛を直毛にしたりすることです。
パーマ1剤の成分であるチオグリコール酸塩はケラチンの変性剤で溶解剤でもあり、除毛剤としても使われる薬なので正しく使用してもダメージを受ける可能性があります。
→しっかりと事前トリートメントで補修してから施術すること、アフタートリートメントでダメージを最小限に抑えることが1か月後、2か月後もキレイな状態を保つのにとても重要です。
❷カラー
カラーは過酸化水素で毛髪をアルカリに傾けて膨潤させ、キューティクルを開いた状態で色素を酸化させながら毛皮質に浸透させて、毛髪の内部と外部の両方を染色します。
その過酸化水素が毛髪に残留することでダメージを与えます。
→カラー後は残留アルカリである過酸化水素をしっかり除去し、毛髪を本来の弱酸性に戻すシャンプーやトリートメントで対応しましょう。 カラーのあとは定期的にトリートメントをすることも大切です。
規則正しい生活と食事が大切です
いくらダメージ補修を頑張ったとしても、そもそも傷みやすい髪質では思うようにトリートメントも効果を発揮できません。
ダメージに強い健康な毛髪を生やすためには、規則正しい生活習慣と食生活も大切です。
髪のために摂りたい栄養をまとめました。
・アミノ酸・・・
髪の主成分(大豆製品、レバー、ささみ、牛乳、卵)
・ミネラル・・・
細胞分裂を最適化(魚介類、わかめ、昆布、オクラ、山芋、なめこ)
・ビタミンA・・・
頭皮の健康を維持(緑黄色野菜、うなぎ、レバー、卵、牛乳)
・ビタミンB2・・・
細胞分裂に作用(レバー、うなぎ、サバ、カレイ)
・ビタミンB6・・・
たんぱく質の代謝を支える(まぐろ、さんま、さけ、いわし、さば)
・ビタミンE・・・
血行促進(黒ゴマ、ナッツ、洋カボチャ)
・ビタミンP・・・
血管の拡張作用、血行促進(かんきつ類)
毛髪は普段生活しているだけで様々なダメージを受けています。お肌と違い毛髪には抗酸化力が備わっていないので、一度ダメージを受けると完全に元通りになることはありません。
酸化を予防し、できる限りのケアをすることで、毛髪を本来の状態に近づけることが重要になります。
そのためには、自分のダメージレベルを見極め、トリートメントの種類と薬剤選定を行うことが大切です。
オーガニックやボタニックも大切ですが、いつまでもオシャレを楽しむためには、科学の力に頼ることも必要だと思います。
1か月後、2か月後の状態のことまで考えて最適なケアを選び、キレイな髪をキープしましょう。
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